2012年3月26日月曜日

原発を問う民衆法廷・開会挨拶

                                 伊藤 成彦

 ただ今、「原発を問う民衆法廷」(略称・原発民衆法廷)の開廷が宣言されました。「民衆法廷」に関しては、1966年に哲学者のバートランド・ラッセルと作家のジャンポール・サルトルが米国のベトナムへの侵略戦争を国際法蹂躪・人道に対する罪を告発
た「ラッセル・サルトル法廷」をはじめとして、2000年には東京で「日本軍性奴隷制を裁く女性国際法廷」があり、2002-2003年に米国のアフガニスタン侵攻を裁くアフガニスタン国際戦犯民衆法廷が、2004-2005年にイラク侵攻を行ったブッシュ米大統領、ブレア英首相と日本の小泉首相を告発したイラク国際戦犯民衆法廷がありました。
 これらの民衆法廷はすべて侵略戦争を2度とさせないために、それぞれの指導者たちを道義的に弾劾した民衆法廷でした。

 この原発民衆法廷は、福島原発事故のように日本在住者、ひいては人類全体の生活・生存を脅かす原発災害を2度と起こさせないために、事故の責任を負うべき指導者を道義的に裁くという点で、これまでの民衆法廷に通じています。しかし、これまでの民衆法廷と異なる点は、戦争が対象ではなく、追求すべき対象は広範囲にわたり、しかも責任を負うべき人物の多くが加害者ではなく、被害者のように振る舞っていることです。
 こういう状況で、私たちが第1になすべきことは、現在の悲劇の根源をなす全ての原発を停止させ、2度と稼働させないことではないでしょうか。
 そして同時に、今なお放射性物質を放出し続けている福島第1原発を、政府と東京電力の責任で一刻も早く収束させることではないでしょうか。

 野田首相は、昨年1216日に「冷温停止状態」をもたらしたと称して「福島原発事故の収束」を宣言しました。しかし、これは事実に反します。また政府は「放射線量が少ないので、「差し当たり健康への影響はない」と言い続けてきました。しかし、放射性物質は一刻も休むことなく、空中へ、地上へ、海中へ、地下へと注ぎ続け、蓄積し続けています。
  政府と東電がこれをこのまま放置し続けることは、人々の生活・生命を脅かす犯罪行為で、しかも全世界に及んでいるので、国際的な犯罪だと言うべきではないでしょうか。

 緊急を要すると思われることを一、二上げましたが、この民衆法廷が取り上げるべき問題は膨大で、多岐にわたることでありしょう。これらの問題を根本的に解明し、核兵器と原発のない世界を創り出すためには、多くの人の知恵と力の結集が必要です。
 ここにお集まりの皆さん、どうか皆さんの友人、知人を誘って、この民衆法廷に知恵を、力を集めてください。民衆法廷の開会にあたり心からお願い致します。


0 件のコメント:

コメントを投稿